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有名西洋絵画の解説と紹介をするインターネット美術館です。

作品解説「エッフェル塔の新郎新婦」

マルク・シャガール (ベラルーシ)1887〜1985

作品名:エッフェル塔の新郎新婦
製作年:1939年
サイズ:150x136.5cm
技法 :油彩 キャンバス
所蔵 :パリ 国立近代美術館

 一見すると、いつものシャガールらしい、穏やかな愛の光景である。だが、この作品が措かれたのは、ナチスによるユダヤ迫害が苛烈をきわていた時期であり、第2次大戦を翌年に控える不安の時代であったことを忘れてはならない。この絵には、パリの光景のみならず、ヴイテブニクの街並や、鶏やヴァイオリンなどのシャガールが愛するモティーフがすべて刻まれている。シャガールは、みずからに迫る危機に対して、芸術という「愛」の結晶をもって「抵抗」を試みたのである。