西洋絵画美術館
前のページに戻る

 

「ラス・メニーナス」(女官たち)

ディエゴ・ベラスケス  1656年 油彩 カンヴァス 318x276cm 
マドリード プラド美術館


Diego Velazquez
 

    人のシルエットから作品サイズをイメージしてください。

 
 
ベラスケスはスペイン・バロック絵画を代表する画家。セピーリヤに生まれ、フランシスコ・パチエーコの工房 に入門。パテエーコは古典的な教養や科学の知識が深い理論家だった。ベラスケスはここで古典の教養を身につけただけでなく、師の娘を妻にめとった。このセピーリヤ時代には宗教画のほか、ボデゴンと呼ばれる世俗画も数多く残している。

1623年、マドリードで国王フェリペ4世の王付き画家に抜擢され、以後の生涯を宮廷人として過ごし、外交特使ルーベンスとも親交を結ぶ。
『ラス・メニーナス』はベラスケスの代表作というにとどまらず、絵画史上でも特筆すべき重要作だ。
マルガリータ王女を中心に女官たちが取り巻き、右手には嬢人や犬、左手には大きなカンヴァスを前に画家本人が立っている。大きな鏡の前に集合した王家の集団肖像画だが、肝心の国王夫妻の姿が見えない。じつは彼らは画面のほぼ中央に掛かる鏡に映っているのだ。ということは、画家は国王夫妻を描いていることになり、この絵は国王夫妻の視線がとらえた情景にほかならない。現に画家が絵筆をもっているのは右手で、鏡に映った姿ではない。では、国王夫妻の見ている情景を画家はどのようにして描いたのか‥‥。
この作品は、現実と虚構の間に成立する絵画というものの迷宮に、見る者を誘うのだ。
この画面では髪の毛一本一本まで繊細に描かれているように見えるが、実物は驚くほど素早い筆致で描かれている。ドレスやリボンなどは特に荒々しいほどの筆致で質感を出している。まるでマジックを見せられているようだ。


 
 

(部分)

胸に描かれた赤い「サンティアゴ騎士十字章」は1659年に授けられたもので画家の死後、弔意を込めて描き加えたもの だが、誰によって描かれたのかは分からない、王自身が描いたという説もある。
 
 
 
この作品はギャラリーアオキで購入できます

 ギャラリーアオキモネ、睡蓮レンブラント、夜警ロンドン、ナショナルギャラリー
ゴッホの手紙世界に広がる印象主義


Copyright (C) 2010 Gallery Aoki All Rights Reserved